日々のストレスや生活習慣によって多くの日本人が下痢や便秘などのお腹トラブルを抱えています。
例えばお腹が冷えてしまい下痢症状が出たり、旅行先で便秘気味になったりと一時的な症状はよくなるものです。
ですがそれとは異なり、普段の自分の排便の形状が中々定まらず、便秘や下痢を繰り返す症状には複数の病気が隠れているかもしれません。
その中には例えば
過敏性腸症候群、大腸ポリープ、大腸がん、クローン病、すい炎、肝臓がんなどの病名が挙げられます。
つい症状があっても我慢できる範囲だと、病院に行くまでもないと放置してしまいがちですが、仮に嘔吐や血便などの異変があった場合は早めの受診が必要です。
形状までは気にしてなかったよ…。
今回はお腹周りの病気の一つ、現代病と言われる過敏性腸症候群について解説!!!
過敏性腸症候群とは
腸には異常がないにも関わらず、
腹痛や便秘・下痢症状が続く、吐き気・お腹が張りおならが増えるなどの症状が起こります。
排便によって軽快するが再び発症することが多く、また長期に渡ることもあるのです。
お腹の症状以外にも
不安感が強くなったり、不眠などの精神的な症状
食欲不振・頭痛・肩こり・めまい・疲れやすい・発汗・頻尿などの全身に起こる症状があります。
そして日本人の10人の内1人が発症していると言われており、命に関わる病気ではないですが、多くの人がこの病気に悩まされているのです。
発症しやすい傾向
誰でもなりうる病気ですが、発症しやすい傾向があります。
- 年齢…20~40代
- 性別…女性の方が多い
- 性格…ストレスに弱い・真面目・内向的・気が弱い・感情表現が苦手・うつ傾向
様々な診察や性格のテストによって、これらのことが明らかになっているのです。
発症の原因
まず初めに、脳と腸は迷走神経という神経を通じて繋がっています。
そしてお互いの情報を送り合う脳腸相関という独自のネットワークを持っているのです。
次は腸の役割についてです。
腸は食べ物を消化・吸収し、老廃物を便として体の外に排泄してくれます。
その時に腸は動いていて、その変化を感じ取る知覚機能が働いているのです。
普段は脳腸相関によって痛みなどを感じないように抑えられています。
しかしストレスにより不安な状態になると、脳と腸の独自のネットワークによってその情報が送られます。
すると腸の動きが激しくなり、その痛みを感じやすい知覚過敏状態になってしまうのです。
このような
ストレス
消化管の異常運動・知覚過敏
などが発症の原因と考えられていますが、
本当の正しい原因はまだ解明できていないと言われています。
病状のタイプ
1つの病気中にも、様々な便の形状のタイプがあり、4つの型に分けられるのです。
①便秘型
→コロコロとした固い便・コロコロした便が固まった便
ストレスを感じると腹痛・便秘が悪化する。
②下痢
→形のないドロドロした便・ビシャビシャした水様便
緊張すると腹痛や下痢が起こる。
③混合型
→便秘型・下痢型両方を繰り返す
一般的になる人が多い型。
④分類不能型
→表面にヒビの入った硬めの便・表面がなだらかでバナナ状の便・小さく断片状の軟便
治療法
まずは生活習慣の改善から取り組みます。
早寝早起きを心掛け規則正しい睡眠、
バランスの良い3食の食事を摂り、胃に負担を掛けないようにすることが大切です。
なるべくストレスが掛からないように、自分の趣味や好きな事・リラックス方法を見つけ、心と体のONとOFFの切り替えを意識してみましょう。
それでも改善しない場合には、お薬での治療を行います。
それぞれの症状に合わせた薬が処方され、一定期間内服し、定期的に状態を確認するようです。
まとめ
あまり馴染みのない病名ですが、実は私たちの生活の中で身近にある病状たちばかりで、誰でも罹る可能性のある病気でした。
人間は食べたもので、できていると言っても過言ではないので、お腹の症状で悩んでいる人がいたら、食生活から意識してみると効果が感じやすいかもしれません。
腹痛や便意をコントロールすることはできませんが、
- 朝の時間帯にトイレに行く時間をしっかり設ける
- 突然の便意に対応できるように早めに家を出る
等と、少しお腹に寄り添った行動をすることで、不安感が解消されるのではないでしょうか。
気分が優れなくなった場合には、深呼吸をしてみる、外気や綺麗な空気を取り込んでみるなどして気分をリラックスしてみると効果があります。
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